とりあえず、500万円の終身保険に入ろう!
いきなりどうしたの!!
前にTwitterで書いたことを強調したかっただけ。このツイートね。
保険は不要って言ってる人に、いいから500万円になる終身保険か養老保険は入れって言ってる。
— もりちゃん(ポイ活部FP) (@7_mo_a) 2022年4月4日
なんだ驚いた。珍しくバズりかけたやつね。
相続税がかかる
まず最初に結論から言うと、死亡保険金には、相続税がかかるのです。ただし、非課税枠を活用することによって税額を減らすことができます。ややこしいことに、だれが払って誰に対してかけていて誰が受け取るのかで税金の扱いが違うので、ここでは、亡くなった方本人が自分に対する死亡保険金を、自分で保険料を支払っていたという話で進めます。(下の図の真ん中の相続税の部分に該当)
ちなみに、例えば、Bさんが配偶者Aさんの死亡保険(被保険者Aさん)の保険料を支払っていて(保険料の負担者)、Aさんが亡くなって、Bさんが保険金を受け取った(保険金受取人)場合、Bさんに対しては相続税ではなく、所得税(一時所得。年金で受け取った場合は雑所得。)がかかります。
もう一例、Bさんが配偶者Aさんの死亡保険の保険料を支払っていて、Aさんが亡くなって、子どものCさんが保険金を受け取った場合、Cさんに対しては相続税ではなく、贈与税がかかります。
え、税金かかるの・・・せっかく残したのに減っちゃうのは嫌だよ・・・
ここからは複雑な話になってくるから、一つずつポイントを押さえながら進みますね。
死亡保険金には相続税がかかるというところまではご理解いただけたと思います。この死亡保険金には「非課税枠」が存在します。
500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額
「法定相続人」ってなんなのさ。
国税庁のサイトから引用します。
死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。
なお、相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。
<第1順位>
死亡した人の子供
その子供が既に死亡しているときは、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となります。子供も孫もいるときは、死亡した人により近い世代である子供の方を優先します。
<第2順位>
死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)
父母も祖父母もいるときは、死亡した人により近い世代である父母の方を優先します。
第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。
<第3順位>
死亡した人の兄弟姉妹
その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供が相続人となります。
第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人になります。
国税庁 相続人の範囲と法定相続分
文章だけだとさっぱりわからないので、三井住友銀行の作成した図を引用します。
配偶者+順位の近い人が法定相続人になります。養子や養父母も含みますが、内縁の妻(夫)は含みません。
0.配偶者は必ずなる。
1.第1順位は子。子がすでに亡くなっている場合は、孫が代襲相続する。養子の場合は後述。
2.第2順位は親。親がすでに亡くなっている場合は、祖父母が相続する。養父母を含みますが、義理の父母は含みません。第1順位に該当する人がいる場合は相続できません。例えば、婿養子として、配偶者である妻の両親と養子縁組をしていれば対象ですが、単に妻の姓を称することを選択した場合の、妻の両親は対象にはなりません。
3.第3順位は兄弟。親が、養子縁組をしていた場合の兄弟を含みます。兄弟が死亡していた場合、兄弟の子(甥や姪)が代襲相続しますが、兄弟の孫は代襲相続の対象とはなりません。第1順位、第2順位に該当する人がいる場合は相続できません。
ちょっと、後半部分で一気に意味が分かんなくなったんですけど!!複雑な家庭の話はやめて一般的なところでお願いします。
簡単な話で言うと、両親はすでに死去、兄弟は生きている。妻子ありだとすると、配偶者の妻は必ず法定相続人、子が第1順位の法定相続人になります。(第1順位がいる場合はその先の順位は考えない。)第1順位の法定相続人が複数いる場合は、その人数分の非課税枠があります。つまり、子どもが二人ならば1000万円、三人ならば1500万円となるわけです。
ということは子どもが多い方が節税になるんだね?
孫を養子にして節税するみたいなことを防ぐため、実子がいる場合は養子は何人いようが1人しか非課税枠としてはカウントしないことになっています。実子がいない場合は2人までカウント。ただし、養子でも特別養子縁組をしている場合や、配偶者の実子(いわゆる連れ子)は、実子として扱います。
ふむふむ、非課税枠を活用するために「法定相続人×500万円」の死亡保険を掛けるのは有効ということだね。保険料の控除も受けられるから、この面でも現金とかで持っているよりも有利だね。
死亡保険の保険料相当額を投資して運用した方が、税金払ってもリターン大きくない?という考えもわかりますので、どちらがご自分に合っているかで、どうするか決めてくださいね。